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君たちは永遠にそいつらより若い

技術と音楽と日々のこと。

いつか海外で働きたいと妄想している高専生へ



この記事は、海外で働くエンジニア(or Webの人) Advent Calendar 2014 - AdventarKosen Advent Calendar 2014 - Adventar の6日目の記事です。


こんにちは。津山高専専攻科OBのくてけんです。ベトナムのジャングルの洞窟へハードボイルドなキャンプに行ったはずが、かくかくしがじかありまして、ベトナムに移住して某開発会社でITエンジニアとして働くことになっていました。

Oxalis Adventure Tours | Hang En Cave Adventure

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また行きたい…ああ、すみません。閑話休題です。結論を書きます。高専生で海外で働きたい気持ちが欠片でもあるなら、

1. 専攻科に行くか、大学に編入して「学位」を取ること

2. 「英語」を話せるようになること

この2つを心に留めて、学校生活を送ってください。

専攻科に行くか、大学に編入して「学位」を取ること

学生の皆さんは、「海外で働く」というと、「ある日俺は、日本を飛び出し、鞄一つでN.Y.に降り立った…」となどというカジュアルなイメージがあるかもしれませんが、残念!それは夢物語です。実は、海外で働くには、その国で就労するための「ビザ(入国許可)」が必要であり、「就労ビザ」を取れるかどうかが海外で働く上での最も重要な要素となります。この流れで大体予想できると思いますが、その「就労ビザ」を取得することが非常に難しく、海外就労を諦める方が非常に多いのです。どこの国でも欲しいのは、自国にいない高度な技術を持つ技術者であって、いわゆる「どこにでもいる人」は必要ありません。その際「学位」があなたが専門家であることを証明する強い味方となるということを覚えていてください。そしてご存知の通り、それは高専を卒業しただけでは取得できません。

就労ビザを取得する際の条件として、多くの国で「4年制大学卒業の学位取得者、もしくは同等の職業経験をもつこと」が提示されています。ちなみに、「同等の職業経験」とは、ベトナムは5年、アメリカは高卒の場合だと12年を要求されたりします。ともかく、国によってそれぞれですが、原則学位が必要だと考えてください。

弁護士を通して俺はこんなにスゲー!と主張して取得するアメリカの就労ビザに比べれば、アジアは余裕だぜと思われがちですが、少し状況が変わってきました。例えば、私のいるベトナムでは、昔は新卒でも就労ビザを発行していたらしいのですが、近年就労ビザの発行基準がどんどん厳しくなっていて、従来の「就労する役職に適合した学位 OR 5年以上の勤務経験」条件では、就労ビザが発行されにくく、「就労する役職に適合した学位 AND 5年以上の勤務経験」条件を満たすことでやっと就労ビザが降りる状況になりつつあるそうです。ですので、最若手が27歳。おっさんやないかい!

これは知人に聞いた話ですが、

学位を取得していない某氏は、実質勤務経験のみで就労ビザを取得していた。 現地でベトナム人女性と結婚し子どもをもうけたが、政府の方針変更で就労ビザ更新時に勤務経験だけでは新しい就労ビザが発行されなかった。 妻と子を養うために、彼は単身日本に渡り、大学にて学位を取得中である。

という哀しい物語もあるほどです。中には高卒でビザを取れている方もいますが、ミラクルだと思ってください…!学位&業務経験があると非常に安定感があるので、いざ海外で働きたくなったときのために、高専卒業後、あと2年積んで学位を取得しておきましょう。

高専は中退率が非常に高く、10〜30%ほどがリタイア(学校や学年によってブレると思います)していくと言われる厳しい世界です。辛いことがあるかもしれない。しかし、もし海外で働く夢が米粒ほどでもあるならば、少し踏ん張って学位を取ってください。私もぼんやりと海外で活躍する道もあるのかな〜デヘヘと妄想していたくらいで、本当に働くなど想像してもいませんでした。妄想したらつい現実になってしまうので、気をつけてください。

「英語」を話せるようになること

火を見るより明かに、高専生は、英語が出来ません。TOEICの所属学校別平均スコアが、如何に高専生が英語ができないかを物語っています。

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参考: TOEICプログラム DATA&ANALYSIS 2013

ITエンジニアであればドキュメントを読むために英語のリーディング能力が必要ですが、海外で働く際には、更に英会話が必要になります。英語圏ではない地域で通訳がいるとしても、現地の方との簡単なチャットや日常会話は、全て英語。だってベトナム語は母音が11個に声調が6個、日本語はひらがなカタカナ漢字のお互いF **Kと言いたくなる組み合わせですよ…orz 英語が歩み寄るための最短距離です。

すこしニュアンスは違いますが、こちらの記事で PARTY の清水幹太さんがおっしゃってることが身に染みます。

避けて通れない大問題。「英語」について | AdverTimes(アドタイ)

ここでは、私のような職種の人間の場合、「英語がしゃべれない=無能」なのです。誇張でも何でも無くて、「英語がしゃべれない=人間失格」です。

わかる

川村も、私が理解できないと「あーもう。しょうがないなー」的な感じで日本語に訳すことにはなるので、どんどん人間としての自己肯定感は低下していきます。

わかる。I mean ... と言われたときの敗北感^^

ある程度円滑にコミュニケーションができるようになって改めて理解したことは、英語さえしゃべれれば、日本で自分の能力を使って仕事をしている人なら誰でもその能力で海外に出れるということです。

(中略)

能力がある人ならば、世界に出て勝負するために必要なのはほとんど英語だけだと言っても過言ではありません。

しゃべれなければ人間失格。ですが、もししゃべることができたなら、いきなり世界的な何かになることだってできるのです。

わかりたい…!

EF EPI - A comprehensive ranking of countries by English skills

ベトナム人ってどのくらい英語ができるか、イメージできるでしょうか。スイスの教育会社 EnglishFirst 社が、国民の英語スキルについてのランキングを発表しています。これによると、日本は26位、ベトナムは33位。しかし実際は、都市部に限って言えば、いわゆる平均的な日本人よりもバイク屋の中学生の女の子の方が、ずっと英語が上手いです!そして、欧米の外資系を通ってきた同僚たちの英語の流暢なこと…!ただ、少し中心部を離れたり、おっちゃん層になると Hello さえ通じないことがあります。これが件のランキングの理由ですね。

別に私も話せないわけではないのです。ベトナム人の同僚たちのように、淀みなく言いたいことをスラスラ言いたいのです。できることなら通訳を介さず、自分の言葉で話したいではないですか。そうすれば、どんなに楽しく、そしてどんなに仕事が捗るでしょうか。若き彼らよりずっと業務経験はあるはずなのに、英語の引っかかりのせいで、価値が発揮し切れていない感覚があります…歯がゆすぎます。そして、私は「世界的な何か」になるべく、ベトナムの本屋の大学生向け英語コーナーで、大学生向けの本を買い漁って、夜な夜な自室で一人呟き続けているのでした。

皆さん。こつこつと勉強しましょう。海外と関わって働きたいならば、積み上げた英語力がきっとあなたの力になるはずです。


以上。ですが、最後に少々余談を。

私は東京にいた頃、皆で一軒家を借りて、エンジニア7人ほど(ほぼ全員元高専生)でシェアハウスをしていました。今や、そのメンバーの3人が海外に散って働いています。グローバル化が進み、海外で働くことはとても身近になっています。また、昨今のエンジニア不足により、あなたが海外で働かないとしても、近いうちにチームメンバーに外国人がジョインすることも、十二分に予測できます。つまりは、

おめーら!英語とか、まじで人ごとじゃなくなるんだからな!!!><

ということです。がんばれ高専生!俺もがんばる!><。